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2010年9月14日 (火)

網戸でセミを羽化させる

もう、外を歩いてもツクツクボウシの声しか聞こえない。

セミの季節、夏も終わりだということだ。

昔はよくセミ捕りに出掛けたもんだ。父が虫捕り網の棒の部分に別の棒を継ぎ足して長くしてくれて、アブラゼミやミンミンゼミ、ニイニイゼミ、ツクツクボウシなんかを捕りまくった。

夏休みの自由研究で「昆虫採集」とかいって、プラスチックの箱の中にセミを何匹も針で刺して留めて標本を作ったことがあるのだが、提出して、教室に展示されてから3日ぐらい経った時、クラス内で謎の異臭騒ぎが起こって、つきとめられた異臭源は僕のセミ標本だったという苦い、いや臭い思い出がある。

昆虫はみんな好きだが、中でもやっぱりセミが一番好きだ。あの顔がたまらない。目はかわいくて、口や足は強そうで、体は結構ゴツいくせに機敏に飛び廻る。とにかく全体のフォルムがかっこいい。

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アブラゼミ。一番よく見かけるやつだ。「ジジジジジ・・・」という鳴き声が油で揚げているような音に聞こえることから「アブラゼミ」という名前がついたそうだ。

 

出会いは突然に

ある夜、晩ごはんにラーメンでも食べに行くか、と歩いて近所のラーメン屋に向かっているとき、ふと団地の遊歩道に目をやると・・・

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あっっ!!!!!!

辺りを見廻してみると・・・

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わっ!!!セミの幼虫だ!成虫以上にかわいい!ノソノソ地面を歩いている。

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あっ!木に登ろうとしてる!                     おっ!こんなところにも!

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お!またいた・・・カナブンかよっ!               こんなところで始めちゃったか。

いるわいるわ!羽化を控えたセミの幼虫たちが一斉に土の中から出てきていた。

うわあ、すごい。このまま、ずーっと羽化の様子を見ていたいなあ。

・・・そうだ!このセミの幼虫を持って帰って、家で羽化させて、じっくり観察しよう!

あ、ラーメン食べに行く途中だった。まずは、さっさとラーメン食べてきちゃおう!

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ここのラーメンはすごいウマいんだけど、この時はセミの幼虫の事で頭がいっぱいだったのでラーメンの味なんて覚えてない。

チャチャっとラーメンを食べ終えて、幼虫捕獲に向かった。

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かわいいやつだ。

アブラゼミの幼虫しか見当たらなかったが、2匹捕まえて、急いで家に持って帰った。勢いで持って帰ってきたはいいが、どうしようこれ。興奮してて何も考えてなかった。

小さい頃に、法事かなんかで、電車で三浦半島まで行った時、帰りに三浦海岸で珍しいカニを見つけて興奮して、何も考えずに拾った空き缶に海水と一緒に入れて持って帰ったことを思い出した。結局、その缶ごと電車に忘れてきたんだよね。

話が反れたが、同時にこんなことも思い出した。

父が子供の頃、夕方、セミの幼虫が家の網戸に登ってきてそのまま羽化を始めたのを観察したことがあるという話だ。

それだっっ!!!!

それを網戸の内側で再現しよう!

 

網戸で脱皮がはじまる

まずは、セミの幼虫の生態を説明しておこう。

セミの幼虫は、若いうちは体の色が白く、目も退化しているが、地中で長い歳月を過ごした終齢幼虫になると、体の色が茶色くなり大きくて白い目(複眼)ができる。さらに時を経て羽化を待つ時期になると、体を包む殻の下に成虫の体ができてきて、目(複眼)も成虫と同じように黒くなる。

羽化を間近に控えた幼虫は、天気の良い日の夕方、羽化するために地中から這い出てきて近くの木に登りだす。そして夜、暗くなったら木の幹や葉に爪をしっかりと引っ掛けて羽化を始めるのだ。

トンボやチョウなど他の羽のある昆虫たちもみんな同じだが、夜間に羽化するのは、体や羽が乾いてしっかりするまで長時間動かずにじっとしておかなければならないので、無防備なその間にアリやハチ、カマキリなどの外敵に襲われる危険性を減らすためだ。朝になり外敵たちが活動を始める頃にはもう飛び立てる状態にしてしまうという訳だ。素晴らしい自然の知恵だ。

話が長くなってしまったが、それでは電気を消して、羽化の準備が整うのを待ちましょう。セミの羽化を生で見るのは初めてだ。わくわく。

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1匹目、目が黒い。「志村」と名付けよう。

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2匹目。こっちは目が茶色いので「加藤」と名付けた。同じアブラゼミでも個体によって色や大きさなどには違いがある。

この幼虫たちを間近で見てよく解かったのだが、家にあった抜け殻と比べて、ふたまわりぐらい大きいのである。それは、この殻の中に成虫の大きな体と羽がギュウギュウに詰め込まれているので、限界まで殻(外皮)が伸びきっているからだ。もう羽化直前の幼虫は外皮がはち切れる寸前だという事だ。

網戸に捉まらせると、はじめは右へ行ったり左へ行ったりウロウロしていたが、しばらくすると、落ち着いたのかピタリと止まった。

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2匹はこの位置で落ち着いたようだ。この人間ももう少し落ち着いてほしいものだ。ちなみに下が目が黒い方の「志村」、上にいるのが目が茶色い方の「加藤」だ。今回は、下にいる「志村」の羽化を軸に観察していくとしよう。

6本の脚の爪を網の目にしっかりと引っ掛けて小刻みに体を動かしている。なんだか、踏ん張っているというか、力を入れているというか。頑張っているのが伝わってくる。もうすぐ出てきそうだ!

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おっ!!きた!!背中の部分から割れてきた!「志村」の方の羽化が先に始まった。

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どんどん割れ目が広がっていく。                 頭が出てきそうだ!がんばれ!

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出たー!!!!!!

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イエス!!!!もう感動してしまった。今度は脚だ!がんばれ!

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志村ー!!!後ろー!

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目がかわいい志村。                       上半身が出たら、全部の脚を出す。

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よし!無事に脚も全て出たな。羽も縮こまっている。

この時点で網戸に捉まっている脚はもう殻だけなので、初めにしっかりと爪を引っ掛けておかないと、上の写真のようにかなり後ろに体重をかける体勢に入った時に爪が外れて下に落ちてしまうのだ。この体勢の後も基本的には最後まで自分の抜け殻に捉まって羽化が進むので、初めの爪を引っ掛ける作業がすべてと言ってもいいぐらい重要なのだ!

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そうこうしてる間に、上にいる「加藤」の羽化もはじまった。

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落ちそうなぐらい反り返って、隅々まで殻から抜ける。このまま脚が乾いて堅くなるまでしばらくこの体勢。それにしてもすごい体勢だ。

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しばらくして脚が乾いて堅くなると、ひとつ前に写真にある宙吊り状態から一気に起き上がって、自分の抜け殻にしがみつく。この時のセミの腹筋はオリバ並み。

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抜け殻にしっかりとしがみつくと、最後に殻の中に残ったお尻の部分を出して、脱皮は終了。

これでひと段落ついた訳だが、ここからが長い。この後は羽が伸びきるのを待って、その羽と体全体が乾いて堅くなるまでただひたすら抜け殻に捉まっているのだ。

自然界だとその時間帯に外敵に襲われたら一巻の終わりだが、「志村」と「加藤」は室内での羽化なのでその点は、だいじょぶだぁ。

 

羽を乾かし堅固なる体を手に入れろ

ここからは羽が伸びきり、羽と体全体が乾いて堅くなるまでただひたすら待つのみだ。

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まだ羽はグシャグシャに丸めこまれている。これが真っ直ぐにピンと伸びるかと思うとすごい。

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お!羽がみるみる広がっていく!すごいすごい!志村すごい!

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ジャーン!!!あっという間に羽は伸びきった。よくがんばった!いやあ、それにしても美しい。脱皮したての体は真っ白で、筋の部分はエメラルドグリーン。とても綺麗だ。志村は美しいのだ。

その頃、目の茶色い「加藤」は・・・

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おー、加藤も無事、脱皮は終えたようだね。殻から出てもやっぱり目の色は茶色いね、加藤だから。

ほっ。これで2匹とも最大の難所は越えたという訳だ。一安心。出産を見守るお父さんの気持ちってこんな感じなんじゃないだろうか?

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この部屋エアコンないから、お父さん汗だくだよ。

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目がかわいい、わが子たち。

さあここからは体と、アブラゼミ特有の斑模様の羽に色が入っていく様子をご覧いただこう。

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羽が先まで真っ直ぐ伸びると、今まで乾きやすいように少し広げていた羽を体に密着させるようにきちんと閉じて、完全にいつも見ている「セミ」の格好になった。志村はコンパクトかつシャープになった。

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かなり時間を縮めているので、こうやって見ると変化が解りやすい。

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真っ白だった体が、時間とともに、このようにすっかり褐色になってしまった。

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こちらは加藤。あらためて前の写真の志村と比べてみても目の色が全然違うのがおもしろい。

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あ、カメムシが飛んできた。                    無事にここまで辿り着けてよかった。

あとは朝までしっかりと体を乾かして、飛び立つ心の準備をするだけだぞ。

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イェーイ!楽しそうにはしゃいでいるが、元気と記憶があるのもここまで・・・

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シーン。

目覚めるとカトちゃんケンちゃんは、いやセミたちは部屋の中を飛び廻っていた。

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捕まえ・・た・・・zzzzZZ・・・・

網戸の外側に捉まらせてみるとすぐに飛んでいった。

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じゃあな。たくさん鳴くんだぞ。さようなら・・・ジーン。

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セミたちは飛び立っていった。網戸にはポツンと抜け殻だけが残されていた。僕の心も空っぽの抜け殻になってしまった。

悲しい気持ちを振り払うために、外に出ることにした。

 

セミたちの楽園へ

僕の家の近くには大きな団地があって、草や木がたくさん生えている。緑が多いので昆虫たちにはいい棲み場所だろう。中でもこの団地に面した遊歩道はセミにとって最高の棲みかだ。

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ここを夜通りかかった時に、幼虫を見つけた。

ここは大きな木がたくさん生えているので、地中にも根が張り巡らされている。セミの幼虫は土の中でそういった木の根から養分を吸収しているのである。

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これが遊歩道の地面。わかるだろうか、この無数に空いている穴は、全てセミの幼虫が羽化するために這い出てきた穴なのだ。唖然。

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すぐ隣の花壇のようなところには、逆にセミの気配がまったくない。

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抜け殻もそこらじゅうにあった。

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美しいフォルム。                           そんな枝の先端までよくいったなあ。

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成虫たちも元気に鳴いていたよ。                   カマキリの抜け殻も拾った。

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あ、コクワガタだ。メス。                        トカゲは何匹も見かけたよ。

アブラゼミとミンミンゼミの幼虫はとても似ていて区別しづらい。見分けるポイントは、触角だ。抜け殻で見てみよう。

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これはうちで羽化したアブラゼミの抜け殻。触角の付け根の部分を第1節目とすると、第2節目よりも第3節目の方が長いのがわかるだろうか。

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こちらは外でとってきたミンミンゼミの抜け殻。アブラゼミと違って触角の第2節目と第3節目の長さが同じ。

このように触角の第3節目が第2節目の1.5倍の長さだったらアブラゼミ、第3節目が第2節目と同じ長さだったらミンミンゼミだと判別することができる。

そういえば、セミの抜け殻の内側から出ている白い糸みたいなものは何なんだろう。今まで特に気にも留めなかったが、抜け殻をじっくり見ていて疑問に思った。

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うちで羽化した2匹のアブラゼミの抜け殻。殻の割れ目から白い糸状のものが出ている。

調べてみたら、セミは脱皮して羽化する時、体の外側(表面)にあたる部分は細部まで全て脱ぎ捨てるのだが、どうやら、体の側面部分に気門(きもん)と呼ばれる呼吸をするための穴(気管)があって、その管の内側も体の外側(表面)と同じ組織で構成されているので、気管の内側まで脱ぎ捨てているのである。その管の内側の皮が白い糸の正体のだ。また気門だけでなく、同じように口や肛門の内側まで脱皮しているみたいだ。すさまじい。

つまり例えて言うと、長袖のTシャツなんかを脱ぐ時、乱暴に脱ぐと裏返って、袖の先まで全部裏返しになってしまう事ありますよね。そういう感じに脱皮しているという事。

だが、それらは全て大事な器官なので脱皮に失敗して命を落とす個体もいるようだ。成虫になるという事、それはとても大変な事なのだ。

 

心残り

「志村」と「加藤」の抜け殻を見ながら思い返していた。

初めて見たセミの羽化、素晴らしかった。感動した。うん、たしかに素晴らしかったのだが、なんかモヤモヤとした心残りがある気がする・・・・・

・・・2匹ともアブラゼミだったからだ。

別のセミの羽化も見てみたい・・・できれば羽が透明なセミの。

前回、アブラゼミの羽化を観察したのが7月の末。今は8月の中頃。そろそろツクツクボウシが出てくる頃じゃないか!こうなったらツクツクボウシの羽化も見てみたい!

ということで、ツクツクボウシの幼虫探しが始まった。

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違う!これはアブラゼミだ。                           これも違う!

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うわっつ!!違うちがーう!!!!                          ・・・シーン。

くっそ!なかなか見つからないぜ!

冷静になって、セミの幼虫の気持ちになって考えてみよう。

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セミの幼虫の気持ちになって、登ってみた・・・

あっ!!!!!

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見つかった!!!!!

前回は急遽、羽化の観察をすることになったので、テンパってデジカメの電池が切れたり、途中、睡魔にやられて夢の国にいってしまったりしたので、今回は前回の反省を生かして、完璧な「セミの羽化密着24時」を・・・いや「密着8時」ぐらいか。いやどっちでもいい、とにかくツクツクボウシの羽化をちゃんと観察します。

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アブラゼミの幼虫と比べると体の細さは半分ぐらいしかない。小さくてかわいいやつだ。

 

ツクツクボウシの羽化

でもなんだか、アブラゼミの羽化もツクツクボウシの羽化も写真が同じに見えるので、一気にダイジェストでお送りしたいと思います。前回忘れていた時間経過も今回はいれておきました。

それではどうぞ。

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22:25、この場所で腰を据えた。                     お!背中が割れはじめたぞ。

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開始から約15分で頭を出そうというところ。                よ-し!出たぞ!

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がんばれ、がんばれ!!!!それにしてもかわいいやつだ。

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20分で上半身は全て出た。かなりのハイペースだ!         よし!脚も出たぞ。

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そして・・・出た!この体勢!何度見ても驚愕だわ。脚を乾かして捉まれるようにする。

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開始から約30分経過。                        腹筋を使って起き上がる。ぬんっ!!!!

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ほっ、無事に難所を越えたか・・・・じーん。

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ここまでで約40分、アブラゼミより格段に早い。                     イエス!!!!!

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隣にアブラゼミの抜け殻をつけてみた。大きさの違いが判るね。

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羽が伸びきった。アブラゼミと違い、透明できれいだ。

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開始から約50分経過。                     羽が充分乾いたのか、きちっと閉じる。

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この完全な「セミ」の形になるまで、ちょうど1時間。前回は時間は見ていなかったが、今回はとても早く感じる。小さいのと、羽も薄いのかも知れない、そのおかげできっと早く乾くのだろう。

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開始から約3時間経過。                   羽は完全に透明になり、体も黒くなってきた。

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それからさらに4時間後・・・・                5:00をまわった頃、天井のあたりに飛び移った。

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飛ぶ事が出来るようになったことだし、ここで羽化観察は終了。外に逃がしてやるとしよう。

結局、ツクツクボウシは網戸に捉まってから約7時間で羽化を終え、飛べるようになるという事がわかった。

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左がアブラゼミで右がツクツクボウシ。こんなに大きさが違うのだ。

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壁から捕まえて、また網戸に捉まらせた。胴体の大きさは500円玉ぐらいしかないんだね。

別れの時がきた。

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達者でな・・・ぐすん。                              バイバーイ!

これで、セミの羽化の観察は終わった。ツクツクボウシの羽化も見る事ができたし、悔いはない。あー楽しかった。

 

まとめ

一般的に「セミは短命」だとか言われているが、それは、成虫が1週間~2週間で死んでしまうというのが理由なのだが、セミの一生で考えると、一番よく見るアブラゼミでは幼虫時代に6年間もの地中生活をしているので、昆虫の中でもかなり上位に入る寿命の長さなのだ。さらに、成虫はどうしても屋内では飼育が難しい昆虫なのですぐ死んでしまい、研究も困難ではっきりとしたことは分かっていないが、野外にいる野生のセミは1か月生きるとも言われているらしい。

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ミンミンゼミの死骸。                              アブラゼミの死骸。

セミの成虫が1か月生きるとしても、やはり夏の終わりに、こうしてセミたちの死骸があちこちに転がっているのを見ると「セミの命は儚いものだな」と思わずにはいられない。だからせめて、命を燃やして鳴く彼らをやかましがらずに温かい目で見守りたい。

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上を見上げるとセミの力強い声が響いていた。

セミの羽化を何度も観察して、命の尊さをあらためて知ることができた。素晴らしい夏の体験ができたと思う。自由研究にはもってこいだし、来年の夏はみなさんも次の日が休みだったらぜひオススメしたい。

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ミーンミンミンミンミン・・・眠眠眠眠眠・・zzZZZZ・・・・・

あー疲れた・・・いや、羽化したセミたちの方がもっと疲れていることだろう。君たちのおかげで貴重な体験をできたよ、ありがとう。

あれ以来、夜に団地の公園を通るたび、ついついセミの幼虫がいないか探してしまう。

 

よろしくど-ぞ。

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コメント

網戸でセミを羽化させるなんて、ファーブル顔負けですね。
セミの羽化より、それを観察し続けた貴殿の努力と根気に敬意を表します。
ところで、9月15日に船でキス釣りに行って来ましたので、宜しければご覧ください。
天候が悪く結果は今一でしたが・・・・
                  by セノーテ

投稿: セノーテ | 2010年9月18日 (土) 10時41分

デイリーから来ました。
セミの羽化なんて普通は見られるもんじゃないと思ってたので
見事な写真と記事にすごく驚きました。
しかもきっと遠い地方なんだろうと思って他の記事をみたらなんと世田谷!?
私も世田谷なんですけどまさか都内で見られるとは!
でも確かに東京でもセミの声はよく聞こえるし、いったいどこで6年間も地中で暮らして出て来たんだと思ってました。
ホントに感動です。
これから道歩くときキョロキョロしてしまいます。

投稿: take | 2010年9月18日 (土) 12時56分

セノーテさん、こんにちは。
いつもありがとうございます。
キス釣りの記事拝見しました。暑さも峠を越えたので、これから釣りにはいい気候になってきますね。最近、釣りに行ってないので僕もキスが釣りたくなりました。

投稿: 風太 Re:セノーテさんへ | 2010年9月18日 (土) 13時46分

takeさん、初めまして。
ご覧いただきありがとうございます。
僕も、こうして羽化を始めから観察し続けるのは初めてでした。
必ず感動できると思うので、虫が大丈夫だったら来年はぜひオススメしたいのですが、次の日が休みの日を選ばないとキツいので気を付けてくださいね。

投稿: 風太 Re:takeさんへ | 2010年9月18日 (土) 14時07分

 こんにちは。デイリーからやって参りました。
 本当に素晴らしい自由研究ですね。小学生男子のような粘り強さと集中力、そして大人の知識と体力で成し遂げた夏の偉業です!!虫嫌いのワタシでもうっかり綺麗と思ってしまいました。
 いや、でも、5歳になるうちの息子が将来同じ事をやりたいと仮に言い出したとしたら…shock…家の中を飛び回る蝉の成虫…ごめんなさい、うちではあり得ませんcoldsweats01へたれ母ですね。

投稿: うづき | 2010年9月19日 (日) 22時33分

こんばんは、返信が遅くなってすみません。
ご覧頂きありがとうございます。
そうですね、僕もセミを部屋の中で飛び廻らせた時、奥さんに怒られました。やっぱり部屋の中で観察というのはいろいろと大変ですね。
ですが、ぜひ来年の夏は、お子さんと夜に近所の公園なんかに行って、セミが羽化しているところを間近で見てみていただきたいです。とても綺麗で感動しますよ☆オススメ!

投稿: 風太 Re:うづきさんへ | 2010年9月21日 (火) 00時02分

素敵な記事ありがとうございます。とても美しいです。
あまりに美しかったので自分のブログに写真をお借りしました。怒らないでくださいね。

投稿: sg | 2013年6月29日 (土) 23時34分

私も先日、セミの羽化を偶然見て興味を持ち、検索してこちらにたどりつきました(^^)。素晴らしい観察日記に、ただただ感動!!とても勉強になりました☆カマキリの抜け殻も初めて見ました!貴重ですね(^〇^)

投稿: バボちゃん | 2013年8月 6日 (火) 13時33分

素晴らしぃ(*´-`)
昨夜、セミの羽化を見つけてからセミが気になり探してたらたどり着きました
勉強になりました
ぁりがとござぃました(*´-`)

投稿: | 2014年7月25日 (金) 13時05分

私の家は(田舎)、毎年ハナミズキの木でセミが羽化します。
時々、クリスマスローズの葉の裏や、家の外壁にも抜け殻がついていることがあります。
でも抜け殻やセミの穴に気づくのは、いつも朝…。

ずっと羽化を観察してたのは、すごいですね!


投稿: | 2014年7月25日 (金) 19時50分

こんばんは
セミの羽化の記事、拝見しました
いろいろとみてきましたが
1番楽しかったです☺︎
我が子に読んで見て、聞かせました
為になる記事をありがとうございました☺︎

投稿: サイジママ | 2016年8月12日 (金) 23時00分

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